疾風一行は三戸に到着し、情報収集のため、伊勢屋という娼館を訪れる。そこには源氏物語を諳んじる「おへちゃ(末摘花)」という娘がいた。
おへちゃは、不器量な娘だが、下女の仕事までこなす働き者である。しかし、実は6年前の田舎館城の戦いで死んだ千徳掃部の一族であった。
翌朝、伊勢屋には岩泉の盗賊が復讐のために押し寄せる。疾風は首領である赤平虎一のほか、主だった者たちを斬った。その後、疾風は盗賊退治の調べのため、三戸城に招致される。しかし、そこで北信愛に捕縛され、東一刀斎という剣士と決闘させられることになる。
決闘の前夜、北信愛は東一刀斎が必ず勝利するように、疾風を鞭で打たせる。
疾風は瀕死の重傷を得たが、翌日の試合では、迅速なる技で一刀斎を倒す。北信愛の命で殺されそうになるが、大湯四郎左衛門や北十左衛門の進言で放免される。