南部信直による九戸侵攻を撃退した後、法師岡館主・櫛引清政は自領に帰り、兄の清長にそれぞれの息子が1人ずつ戦死したことを伝える。兄弟は直ちに報復を企図し、櫛引一族だけで南弾正盛義のいる浅水城を攻めることを決めた。
櫛引の先発隊はわずか30騎であり、浅水城の手前で南弾正の待ち伏せに遭い退却する。南弾正はすぐさま追跡を開始したが、気がついた時には櫛引領の奥深く入り込んでいた。櫛引先発隊の退却は策略であり、南弾正は弟康政とともに櫛引の本隊に囲まれ、命を落とした。
一方、疾風は岩手郡の山館で1ヶ月にも及ぶ闘病生活の後、ようやく回復する。山桜見物に出掛けた疾風と葛姫は、岩泉の黒狼に遭遇するが、疾風がこの宿敵を倒した。狼との戦いの後、疾風の陰にお晶の存在を感じ取った葛姫は、自らの思いを告白するのであった。